投資入門

MACDとは?為替(FX)や株の取引に役立つテクニカル指標

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MACDとは、売買のタイミングを表す指標です。

値動きが強調されるため、トレンドの勢いや方向感がわかりやすくなると考えられています。

活用法としては、まず、「シグナル」と「MACD」の交点をみて判断します。

  • MACDが上に抜ける → 買サイン
  • MACDが下に抜ける → 売サイン

記事前半で概要、記事後半でさらに詳しい使い方を解説していきます。

実際のチャートでMACDを確認しながら読むと、より理解しやすくなります。

PCのでこの記事を読んでいる方は、同時にスマホアプリを見ると便利です。『DMM FXとマネックスFX PLUS、スマホアプリを比較しました』を参考にお好きなアプリをインストールしてください。

テクニカル分析を代表する指標

※ブログ記載内容は、投資の推奨または勧誘を目的としたものではありません。※正確な情報をお伝えるるよう心がけていますが、記載内容を当ブログが保証するものではありません、取引の際は、必ずご自身で取引内容を確認し、投資にあたっての最終判断はご自身でお願いします

MACDは、テクニカル分析の中で最も有名な指標の一つで、多くのチャートで表示することができます。

矢印が示す赤枠の内側、全体がMACDになります。

チャートに表示すると、このようにロウソク足とは別に、MACDだけが表示されます。

読みかたはマックディー

MACDは、Moving Average Convergence Divergence の頭文字をとった略語。マックディーと呼ばれています。

日本語では「移動平均収束拡散手法」となります。

指標の名前と線グラフのどちらも「MACD」と呼びますが、解説では主に線グラフの事を「MACD」と記載します

シグナルは9日間の指数平滑移動平均線

MACDは、線グラフの「MACD」と「シグナル」、それにくわえて棒グラフの「ヒストグラム」、この3つで構成されます。

この「シグナル」は、期間を9日間にして算出された指数平滑移動平均線です。

指数平滑移動平均は最新価格を重視する

この指数平滑移動平均をつかうことが、MACDの特徴です。

指数平滑移動平均(EMA:Exponential Moving Average)は、最新価格が重視で、古い価格ほど重要ではないという考えから生まれました。

指数平滑移動平均は、単純移動平均より早く値動きが反映される

ちなみに、ロウソク足チャートにあたりまえのように表示される移動平均線は、単純移動平均線 (SMA:Simple Moving Average)です。これは、すべての価格を同等にあつかう、いわゆる平均です。

期間12日のEMAとSMAの比較

このように、指数平滑移動平均線は多くの場合、単純移動平均より手前でグラフに値動きが現れます。

そのため、転換点をより早く認識できる可能性があります。

MACDは指数平滑移動平均の差

そして、「MACD」は12日と26日の指数平滑移動平均の差をグラフにしたものです。

ロウソク足・MACD・EMA9日間・EMA12日間・EMA26日間

このチャートには、基準となるロウソク足と、3つの期間に設定した指数平滑移動平均線(EMA)と、MACDがしめされています。

  • 緑 …… (シグナル)9日間のEMA
  • 赤…… 12日間のEMA
  • オレンジ …… 26日間のEMA
  • 青 …… (MACD)12日間のEMAから、26日間のEMAを引いた値

先ほど、単純移動平均線より指数平滑移動平均線が手前で変化すると書きました。このチャートを見ると、MACDはさらに早い段階で変化することがわかります。

期間はシグナルが9日、MACDが12日・26日が標準

考案者の設定した期間は、MACDが12日と26日、シグナルが9日となります。

MACDと言えばこの設定で算出した指数平滑移動平均線のことです。

投資家独自の期間を設定する場合もある?インターネットで検索すると、主に日本語の情報で「有名な設定としてはクリス・マニングさんのMACDが9日と17日、シグナルが7日という設定がある」といった内容の検索結果がでてきます。残念ながらご本人の発言などは見つけることができませんでした……

ヒストグラムはMACDとシグナルの差

MACDは、ジェラルド・アペル(Gerald Appel)さんにより考案され、1979年に発表されました。

考案者のジェラルド・アペルさんは、2012年に引退するまでの35年、投資顧問として働いた方です。現役時代の1973年には、自身で投資顧問会社 Signalert Corporation を設立しました。

考案当初は2本の線グラフのみでしたが、 その7年後の1986年に棒グラフの「ヒストグラム」が追加されます。

ヒストグラムの考案者はMACDと別の方で、トーマス・アスプレイ(Thomas Aspray)さんです。

ヒストグラムは、MACDとシグナルの差をグラフにしたものです。

つまり、2本の線の間隔が離れるほど、棒の長さが長くなります。棒の長さは量ではなく、距離を表しています。

MACDがシグナルより上になる時はプラス、MACD線がシグナル線より下であればマイナスの棒グラフになります。たて軸の中心をゼロとし、上がプラス、下がマイナスです。

つまり、MACDとシグナルが交差すると、ヒストグラムのマイナスとプラスが入れ替わります。

ヒストグラムは、シグナルとMACDより早く変化する

先ほど、「単純移動平均線より指数平滑移動平均線、MACDはさらに早い段階で変化する」と書きました。

ヒストグラムはさらに早い段階で変化します。

しかし、早いということは、とてもに繊細に変化が現れるということ。グラフだけを見て値動きを判別することは困難です。

ヒストグラムは、あくまでもシグナルやMACD、そのほかの指標と合わせて、参考程度に使うグラフとなります。

投資での活用方法

シグナルに対して、MACDがどの位置にあるかを確認します。

シグナルよりMACDが上にあれば上昇トレンド

  • MACDが、シグナルより【上】→ 上昇トレンド
  • MACDが、シグナルより【下】→ 下降トレンド

ヒストグラムのプラスとマイナスでも、同じことが確認できます。

  • ヒストグラムがプラス → 上昇トレンド
  • ヒストグラムがマイナス → 下降トレンド

線の上下が入れ替わるとトレンドの転換点

  • MACDシグナルの【上になる】交点 → 買
  • MACDが、シグナルの【下になる】交点 → 売

ヒストグラムのプラスとマイナスが入れ替わることでも、同じことが確認できます。

  • ヒストグラムが、マイナスからプラスへ変わる → 買
  • ヒストグラムが、プラスからマイナスへ変わる → 売

シグナルとMACDがゼロをまたぐと長期トレンド

2本の線がゼロラインを通過し、プラスもしくはマイナスの同じ領域に入ると、強いトレンドが発生している可能性が高まります。

  • 2本とも【プラスゾーンへ】→ 強い上昇トレンド
  • 2本とも【マイナスゾーンへ】→ 強い下降トレンド

山がしだいに低くなるとトレンドの終局

MACDが形作る山や谷の高低を見で、トレンドの長さを予測します。

  • 上昇トレンドで、MACDが形作る山の頂点が発生のたびに低くなる
    → 上昇トレンドは終局に向かっている
  • 下降トレンドで、MACDが形作る谷の底が発生のたびに浅くなる
    → 下降トレンドは終局に向かっている

考案者がMACDについて解説する書籍

MACDには、考案者自身が書いた解説書があります。

彼の著書は17冊ありますが、MACDの解説書も含め、その中の2冊は和訳が出版
されていますので紹介します(赤い表紙の本がMACD解説です)。

みのたけの感想

解説には、ローソク足とMACDがリンクして見えるチャートを、選んで掲載しています。

実際にMACDを見ながら取引すると、すぐに判別のむつかしさに気が付くと思います。

確認にはスマホアプリが便利です。『DMM FXとマネックスFX PLUS、スマホアプリを比較しました』を参考にお好きなアプリをインストールして、ぜひ確認してみてください。

非常にあいまい、判断が困難、トレンド形成中にもかかわらず線は頻繁にクロスし、転換点でなくてもヒストグラムは反転します。

かといって、完全に反転したのを確認してから動くと、トレンドが終了していたという事になりかねません。

MACDの解説は様々なところで見ることができますが、「価格に先行する」など、未来を予見できるかのような言葉が使われることがあります。

もちろん、未来の市場が事前にわかる事は、絶対にありません。

注意してください。MACDだけを見て売買タイミングを決定するのは、非常に危険です。

しかし、世界中の投資家が見ている指標、という事実1点だけで、取引の前に一度見ておく価値が十分あるのは間違いありません。

「みのたけ」はFXの取引では、つねに画面に表示しています。そして、度々だまされます(笑)

ご愛読ありがとうございます!

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