世界中の投資家が注目する植物由来肉の、関連銘柄15社と、その関連企業やブランドをピックアップ!
目次
植物由来肉の研究・開発をする企業
※ブログ記載内容は、投資の推奨または勧誘を目的としたものではありません。※正確な情報をお伝えるるよう心がけていますが、記載内容を当ブログが保証するものではありません、取引の際は、必ずご自身で取引内容を確認し、投資にあたっての最終判断はご自身でお願いします
ロウソク足は、Beyond Meat のみ日足、他すべて月足です
Beyond Meat, Inc.
(ビヨンド・ミート)NASDAQ: BYND
2009年にカリフォルニアで設立。植物由来肉の研究・開発・販売をする企業。
植物由来肉製品はエンドウ豆を主体とした遺伝子操作をされていない材料で製造されます。
マクドナルドが、2019年9月30日から12週間の期間限定で、カナダの28店舗でビヨンドミートを使用したハンバーガーの試験販売しています。
スターバックスが、2020年4月21日から中国の店舗でビヨンドミート食材を使ったメニューが販売されます。メニューはパスタ・ラザニア・ベトナム風ヌードルサラダなど。
2019年5月1日のIPO初日に+192%と脅威的な数字を叩き出し、この分野への注目度の高さを世界に示しました。公開価格25ドル、終値65.75ドル。2019年6月10日までに572%上昇。しかし、239.71ドルまで上昇するも、その後、70ドル台まで下落。
出資者にはビル・ゲイツやレオナルド・ディカプリオが含まれることでも話題になりました。このページでもピックアップしている企業、タイソンフーズも6.52%保有していましたが、2019年5月に売却しています。
「ビヨンドミート」ブランドは 2013年から販売しています。 ビヨンドバーガー、ビヨンドビーフ、ビヨンドソーセージなどがあります。
アメリカでは、スーパーの食肉販売コーナーに商品が陳列されているそうです。価格はパティ2枚で$5.99と動物由来肉と比べて2倍ほどの値段になっているようです。
マクドナルドがビヨンドミートを採用するのではないかとの思惑での値動きが続いています。しかし、現状それらの企業に提供するだけの生産力が備わっていない点など、不安感も拭い去れない状況です。
そもそも、遺伝子操作をしない植物由来肉の製造は比較的簡単との話もあり、先行するメリットがあまりない可能性もあります。
今後、巨大資本に対してどのように対抗していくのか、展開が楽しみです。
Impossible FoodsInc.
(インポッシブル・フーズ)株式未公開
2011年にカリフォルニアで設立。遺伝子操作酵母を活用し、大豆とジャガイモを主体に植物由来肉を製造する研究・開発と販売をおこなう企業です。
IPO時期の予測については関連記事に書いています
2019年8月1日から1か月間、米国内のバーガーキング全店7200店で「インポッシブルワッパー」のテストが行われました。通常セット価格$6.19に対して$6.59での提供となります。
バーガーキングCEOによると、バーガーキング商品で最も成功したものの一つ、とのことです。ぜひ食べてみたいですね。
Yotubeやブログで、通常商品との比較レビューを大量に見ることができます。どうやら味が最もおいしい植物由来肉らしく、前向きな意見が多いように感じられます。
Tyson Foods Inc.
(タイソン・フーズ)NYSE:TSN
1935年に設立した米アーカンソーに本社がある、食肉加工業世界2位、米国最大の食品会社。 植物由来肉はエンドウ豆主体です。
植物由来肉が話題になる以前から、世界のトップ企業で、年間売上424億ドル、従業員14万人をほこります。
植物由来肉は、Raised & Rooted のブランドで展開しています。ナゲットとハンバーガのパティを販売しています。
他社はハンバーガーとソーセージに注力しているようですが、タイソンフーズは鶏肉にも注力しています。
また、タイソン・ベンチャーという投資会社を立ち上げ、クリーン・ミート(培養肉)研究企業へも積極的に投資をしています。
植物由来肉事業への注力と明言しています。植物由来肉業界に注目する投資家なら、タイソン・フーズの動向から目が離せません。
Kellogg Company
(ケロッグ)NYSE: K
1906年設立。1922年に社名が現在のケロッグとなりました。
日本でもコーンフレークが有名な、あのケロッグです。シリアル世界トップシェア。 植物由来肉は大豆主体です。
米国でもシリアルのイメージが強いようです。 シリアルとグラノーラは違うものなんですね、ケロッグについて調べていて知りました。
植物由来肉のブランド名はインコグミート。2020年3月にハンバーガー、6月にソーセージを発売する予定です。
2019年10月に米フェニックスで インコグミートソーセージのテストを行ったそうです。ガーデンスペシャルティピザの商品名で$10販売されたようです。地域が限定的なのでレビューは少ないですが、概ね高評のようです。(ピザより、同時にテストされた丸型パッケージへの注目度が高かったようですが)
ConAgra Brands, Inc.
(コナグラ・ブランズ)NYSE: CAG
1919年に設立した、米国イリノイの食品会社です。
多数の有名食品ブランドを所有しており、ビーガンやベジタリアン向けの代用肉の製造を手掛けるブランド「ガーデイン」からエンドウ豆主体の植物由来肉を販売中。
ガーデインは2003年に設立され、早くからビーガンやベジタリアン向けの代用肉の製造を手掛けている企業です。ブランドの年平均成長率は2012年以来34%増加しているそうです。
CEOは植物由来肉の市場規模について「米国だけで300億ドル、世界にはさらに多く」と言っています。具体的にどのようなプランがあるのか興味がありますね。
ビーガンやベジタリアン向けの代替肉と、近年話題の植物由来肉は、本質的に異なるとの話も散見されます。
以前の代替肉は美味しくないものだったが、近年の植物由来肉は味が美味しい、そこが革新的との記事を幾つか見受けました。そのあたりは今後、市場がどのような反応を示すか気になります。
月曜日を肉を食べない日にすれば世界はもっと良くなる、といった内容でキャンペーンをしています。面白いですね。
Nestlé S.A
(ネスレUSA)OTC: NSRGY
OTC
NSRGY は OTC(Over The Counter)Markets Pink sheets 、非上場で店頭取引の株です。
1866年設立したスイスの企業。世界に展開しており、年間売上高が数10億ドルにも達する世界最大の食品・飲料企業です。
コーヒー、ペットケア、栄養、水、ネスレヘルスサイエンスの5事業で売上の57%を占めるようです。
ヨーロッパのネスレは、Garden Gourmet ブランドで大豆主体の植物由来肉を以前から販売しています。
ドイツのマクドナルドでは、ネスレが提供する Garden Gourmet の植物由来肉を使った野菜バーガーが、 € 3.7で提供されています。
米国では、2011年にカリフォルニアで起業したベジタリアンのための食品会社 Sweet Earth をネスレUSAが買収。エンドウ豆主体の植物由来肉 Awesome Burgerを販売しています。
超巨大企業ネスレは、ビヨンドミートやインポッシブルフーズに対して投資家が懸念している生産体制に関しても、 まったく問題のない規模の設備を保有しているそうです。
ネスレ(SIX: NESN)株が上場するのはスイス証券取引所のため、日本からの取引はほぼ不可能です。詳細は Nestlé Global site "Shares & ADRs" を確認してください
日本ハム株式会社
(公式WEBサイト) TYO: 2282
1949年設立、大阪が本社の企業。主力商品はハムとソーセージ。食肉事業がグループ売り上げの50%を占める。
2020年3月発売予定の植物由来肉「NatuMeat」は大豆主体です。
気になるのが、そもそも植物由来肉トレンドの本質に、動物由来肉を消費することが地球環境に良くないというマインドがあるという点です。
タイソンフーズなど同じですが、動物由来肉を扱いながら、植物由来肉を提供するという姿勢が市場でどのように認められるのか、その点に注目したいと思います。
植物由来肉にどのような関わり方をしてくるのか、今後に注目したい企業です。
大塚ホールディングス
(公式WEBサイト)TYO: 4578
2008年設立。日本の東京に本社がある持株会社。売り上げの主力は抗精神病薬。
植物由来肉のゼロミートは大豆主体です。
ハンバーグ2品、ソーセージ1品をすでに販売しており、公式販売サイトで購入することができます。 ハンバーグ1個が税込322円。
2018年11月販売を開始、2020年1月からは業務用の販売を開始しています。医療用の消費を見込んでいるのでしょうか?
競合価格帯では、セブンイレブンのヒット商品「セブンプレミアムゴールド金の直火焼きハンバーグ 税込388円 」があります。
レトルトハンバーグではかなり高価格帯の値付けで、お弁当に気軽に入れられる価格ではないですね。
「セブンプレミアムゴールド金の直火焼きハンバーグ」は何度か食べていますが、 類似品と比べてもかなり美味しい商品です。ゼロミートの味はどうなのでしょうか。
製品キャッチコピーの「肉じゃないのに、そこそこ美味しい!」には不安しか感じませんが(笑)、近いうち購入してみたいと思います。
植物由来肉を使用した商品を販売する企業
ロウソク足は、すべて月足です
Starbucks Corp.
(スターバックス)NASDAQ: SBUX
1971年に米国ワシントン州シアトルに開業した、コーヒーショップチェーン。
開業当初はコーヒー焙煎会社でしたが、1987年にイル・ジョルナーレがスターバックスの店舗と商標を購入、以降エスプレッソベースのドリンクの提供を開始しました。2019年時点で全世界の店舗数は3万店を越えます。
2020年4月21日から、ビヨンドミート・オムニポーク・オートリーの食材を使ったメニューを中国の店舗で販売すると発表しました。メニューはパスタ・ラザニア・ベトナム風ヌードルサラダなど。
Yum brands inc.
(ヤム)NYSE: YUM
1997年にペプシコから独立した企業。
KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)やPizza Hut(ピザ・ハット)など、約150か国で5万店舗以上を運営しています。
KFCでビヨンドミートの植物由来チキン肉をテスト販売しています。
Dunkin Brands, Inc.
(ダンキン)NASDAQ: DNKN
1950年にマサチューセッツ州クインシーで設立、60か国で2.1万店舗を運営する。
ドーナツのファストフードチェーンのダンキン・ドーナツ、Baskin-Robbins(バスキン―ロビンス31アイスクリーム)を運営。
2019年7月からのテスト販売を経て、11月から全米約9000店でビヨンドミートを使用したハンバーガーを販売
McDonald's Corporation
(マクドナルド)NYSE: MCD
2019年9月30日から12週間の期間限定で、 カナダのオンタリオ州でビヨンドミートを使用したハンバーガーの試験販売をしました。
ドイツではネスレの植物由来肉を使用した商品を販売しています。
Restaurant Brands International Inc.
(レストラン・ブランズ・インターナショナル)NYSE: QSR
2014年設立、カナダのオンタリオに本社がある持株会社。
みなさんご存知バーガーキングの運営企業。他にティムホートンズなども運営しています。
カナダのオンタリオに本社がある、2014年設立の持株会社。 運営しているレストランは世界100か国に約19000軒!
BURGER KING
(バーガー・キング)
レストラン・ブランズが運営するハンバーガーチェーン。
2019年8月1日から1か月間、米国内のバーガーキング全店7200店で植物由来肉の「インポッシブルワッパー」のテストが行われました。
価格は、通常セット$6.19に対して$6.59です。
Tim Hortons
(ティムホートンズ)
北米で約4800店を運営するレストラン・ブランズのファミリーレストランチェーン。
2019年5月、カナダの2州限定で朝食メニューに植物由来肉のサンドイッチを試験導入。
6月からカナダの4000店に拡大。
7月から植物由来肉ハンバーガーをメニューに追加。
9月、植物由来肉ハンバーガーをメニューから削除、カナダの2つの州を除く全店で植物由来肉サンドイッチの提供を終了。
その後、残る2州も販売終了。親会社の広報担当者は需要が無かったと話しています。
KFC
(ケンタッキーフライドチキン)
YUMのファストフードチェーン店。
アトランタの店舗でビヨンドミートの植物由来肉ナゲット(チキン肉)をテスト。その後、2月3日~2月23日まで、ノースカロライナとテネシーの70店でテスト
Carl’s Jr.Hardee’s
(カールスジュニア)
カリフォルニア発祥のハンバーガーショップ。
提供するメニューでビヨンドミートを使用。2019年10月からのテスト販売を経て、その後も継続して提供。4つのメニューを$3.00~$5.99で販売
Subway
(サブウェイ)
アメリカ発祥のサンドウィッチチェーン。
2019年9月から635店でビヨンドミートボールを使用したメニューを販売
植物由来肉の原材料を供給する企業
ロウソク足は、すべて月足です
Ingredion Inc
(イングレディオン)NYSE: INGR
動物飼料製品、食用コーン油などを製品を生産。植物由来の原材料を生産
Bunge Ltd
(ブンゲ)NYSE: BG
農業・食用油・製粉・肥料穀物の供給をおこなう企業
Archer Daniels Midland Co
(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)NYSE: ADM
米国で農産物の調達・輸送・備蓄・販売を手掛ける企業。植物由来肉の主原料となる油脂用種子・とうもろこし・大豆などを扱う
不二製油株式会社
(公式WEBサイト)TYO: 2607
50年前から植物由来肉の研究を続ける、大豆肉製造の日本国内最大手。
2019年の連結売上高3008億。製油業界では日清オイリオグループに次ぐ 第2位の売上高になります。
植物精油脂事業を主力と捉えているようなので、国内の植物由来肉需要が高まれば、何らかの形で関わってくるのではないでしょうか。
みのたけの感想
こうやって見てみると、植物由来肉関連の企業は魅力的な企業がひしめいています。
他にも、2040年には植物由来肉のシェアを越えるという予測もあるクリーン・ミートこと、培養肉の存在も控えています。
先が見えない分野ですので、投資対象としては難しい企業が多いです。
しかし、代替肉以外の分野でも躍進している企業なら、安定した投資になるかもしれません。
ご愛読ありがとうございます!